生物図鑑

オイカワ

  • オイカワ
    撮影:三重県熊野市 2013年8月2日
    オスの成魚 体側の婚姻色と頬の追星が目立つ
  • オイカワ
    撮影:三重県熊野市 2013年8月2日
  • オイカワ
    撮影:三重県熊野市 2013年8月2日
  • オイカワ
    撮影:三重県熊野市 2013年8月2日
  • オイカワ
    撮影:三重県熊野市 2013年8月2日
  • オイカワ
    撮影:三重県熊野市 2013年8月2日
  • オイカワ1
    三重県熊野市 2013年8月2日
    オスの成魚 体側の婚姻色と頬の追星が目立つ
  • オイカワ2
    三重県熊野市 2013年8月2日
  • オイカワ3
    三重県熊野市 2013年8月2日
  • オイカワ4
    三重県熊野市 2013年8月2日
  • オイカワ5
    三重県熊野市 2013年8月2日
  • オイカワ6
    三重県熊野市 2013年8月2日
基礎情報
学名Opsariichthys platypus
大きさ全長12〜15cm
分布・時期自然分布は関東以西の本州太平洋側、四国の瀬戸内側、九州北部。現在は放流により全国に広く分布。周年見られる
生息環境河川の中〜下流域、農業水路、湖沼、ダム湖などの水質が良く流れのある開けた場所
食物植物食の強い雑食性で、岩に付着する藻類の他、水生昆虫や陸生の落下昆虫など様々
別名 / 地方名ハエ、ハヤ、ヤマベ、ハス、ハイジャコ、シラハエ、ジンケン

特徴・形態

全長12〜15cm程度で背面から見ると緑色を帯び、同じ環境に棲むカワムツに比べ胴の厚みがない体型。口は小さく直線的。臀びれは大きく伸びる。背びれの膜に黒斑、体側に横帯が不規則に並び成体は眼の上縁が朱色になる。
小型の間は雌雄が曖昧だがオスは10cm以上になると背びれと臀びれが大きくなり、5〜6月の産卵期には体側は青緑、赤の鮮やかな横帯が目立つ他、頬・臀びれの付け根に目立つ追星(おいぼし)が現れる。成体のメスは青、赤の横帯がうっすらと現れるものの全体は銀白色で雄との差がはっきりとしてくる。

分布・観察時期・生息環境

国内の自然分布は関東以西の本州太平洋側、四国の瀬戸内側、九州北部だったが放流により全国に広く分布。
国外ではユーラシア大陸東部から朝鮮半島西岸までの広い範囲。
河川の中〜下流域、農業水路、湖沼、ダム湖などの水質が良く流れのある開けた場所の砂礫底などを好む。周年観察できる。

生態

植物食の強い雑食性で、岩に付着する藻類を主食とする他、水生昆虫や底生動物、水中に落下する昆虫などの動物質も食べ、食性は生息環境に応じて多様。
産卵期は5〜8月で、その頃になるとオスは体側の鮮やかな婚姻色や、頬や臀びれの追星が顕著になる。
仔魚は下流で育ち2年で成熟。1年目で約10cm、3年で13cm程度になる。

人との関わり

釣りの対象として親しまれ地方名も多い。練り餌、擬似餌などで釣られる。
アユと共に人為的に全国の河川に移入したため、在来の集団との遺伝的撹乱が危惧されている。
料理はフライや天ぷらなどの揚げ物の他、甘露煮や南蛮漬けなどで食される。

参考文献

  • 豊田直之他 「新版 写真でわかる釣り魚カラー図鑑」 西東社 2016年
  • 斉藤憲治 内山りゅう 「くらべてわかる淡水魚」 山と渓谷社 2017年
  • 細谷和海 「増強改訂 日本の淡水魚」 山と渓谷社 2019年
  • 中坊徹次 小学館の図鑑Z 日本魚類館 小学館 2022年 第6刷

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