生物図鑑

シジュウカラ

  • シジュウカラ
    撮影:兵庫県西宮市 2013年2月23日
  • シジュウカラ
    撮影:兵庫県西宮市 2014年11月7日
  • シジュウカラ
    撮影:兵庫県西宮市 2014年11月7日
  • シジュウカラ
    撮影:兵庫県西宮市 2014年11月7日
  • シジュウカラ
    撮影:兵庫県神戸市 2013年3月21日
  • シジュウカラ
    撮影:兵庫県神戸市 2013年3月21日
  • シジュウカラ1
    兵庫県西宮市 2013年2月23日
  • シジュウカラ2
    兵庫県西宮市 2014年11月7日
  • シジュウカラ3
    兵庫県西宮市 2014年11月7日
  • シジュウカラ4
    兵庫県西宮市 2014年11月7日
  • シジュウカラ5
    兵庫県神戸市 2013年3月21日
  • シジュウカラ6
    兵庫県神戸市 2013年3月21日
基礎情報
学名parus minor
大きさ全長15cm、翼開長22cm
分布・時期小笠原諸島、大東諸島を除く日本全国で留鳥または漂鳥。一年中
生息環境平地から山地の林、市街地の公園や樹木の多い住宅地など
食物昆虫やクモ、ミミズ、植物の種子や果実など

特徴・形態

雌雄ほぼ同色。頭部は白い頬を除き黒色。体前面中央は喉から下尾筒にかけて黒色部が一筋に続き、「黒いネクタイ」と表現される。それ以外の部分は白色でやや褐色味がある。背面は後頸に白色部があり、背上面は灰色がかった黄緑色で腰に向かって青味がかかる。翼は黒褐色で肩羽、風切、雨覆の外弁は青灰色。大雨覆の先端は白く、翼帯となる。尾羽は中央が青灰色でその外側は黒褐色、最外側は白色。嘴は黒く、脚は暗い灰色。
雌は雄に比べ体前面のネクタイ部分の幅が狭く色が薄い。幼鳥は成鳥よりも淡色で、下嘴は黄色く、頬や体下面にも黄色みがある。また、頬の白色部分は胸に繋がる。

分布・観察時期・生息環境

ユーラシア大陸の亜寒帯以南、アフリカ北部、東南アジアに分布。日本では小笠原諸島と大東諸島を除く全国で留鳥または漂鳥。平地から山地の林、市街地の公園や樹木の多い住宅地に生息。

亜種は日本で4亜種に分かれ、亜種シジュウカラP.m.minorは九州以北で留鳥または漂鳥、亜種アマミシジュウカラP.m.amamiensisは奄美大島と徳之島に留鳥、亜種オキナワシジュウカラP.m.okinawaeは沖縄諸島に留鳥、亜種イシガキシジュウカラP.m.nigrilorisは石垣島と西表島に留鳥。南方の亜種ほど頬の白色部は小さく、全体に灰色味が増す。

生態

樹上で昆虫やクモ、植物の種子や実を採食するほか、地上で落ち葉の下に潜む昆虫や地中のミミズなども食べる。繁殖は3月中旬から6月上旬頃までで、樹洞やキツツキの古巣、石垣、巣箱や電柱の穴などの人工物も利用し、巣材にコケ類や樹皮、獣毛などを用いて営巣を行う。卵は7〜10個産み、雌のみが11〜12日抱卵し、雄はその間雌に給餌を行う。雛は約3週間で巣立ち、約1ヶ月間は両親と共に繁殖なわばりの中で行動する。
両親から独立した若鳥は夏の間、若鳥同士で合流と分散を繰り返すが、秋が近づくと成鳥と共に、2〜18羽程度のまとまりを持った群れで行動するようになる。冬期の間、この群れはヤマガラやコガラなど、他のシジュウカラ科の鳥や、ゴジュウカラ、エナガ、キツツキ科やヒタキ科の鳥と混群になり採餌することがある。再び繁殖期が近づくと秋から冬にかけて形成された群れは解消される。

参考文献

  • 樋口広芳他「日本動物大百科(4)鳥類Ⅱ」 平凡社 1997年
  • 森岡弘之 編集 宇田川龍男 原著 「原色新鳥類検索図鑑」北隆館 2003年 新版
  • 真木広造「名前がわかる野鳥大図鑑」永岡書店 2012年
  • 中川雄三 監修「ひと目でわかる野鳥」成美堂出版 2012年
  • 真木広造他「日本の野鳥650」平凡社 2014年
  • 叶内拓也他 「新版 日本の野鳥」 山と渓谷社 2014年