生物図鑑

ニホンアカガエル

  • ニホンアカガエル
    撮影:兵庫県神戸市 2022年9月5日
  • ニホンアカガエル
    撮影:兵庫県神戸市 2022年9月5日
  • ニホンアカガエル
    撮影:兵庫県神戸市 2022年9月5日
  • ニホンアカガエル
    撮影:兵庫県神戸市 2022年9月5日
  • ニホンアカガエル
    撮影:兵庫県西宮市 2022年7月26日
  • ニホンアカガエル
    撮影:兵庫県西宮市 2022年7月26日
  • ニホンアカガエル1
    兵庫県神戸市 2022年9月5日
  • ニホンアカガエル2
    兵庫県神戸市 2022年9月5日
  • ニホンアカガエル3
    兵庫県神戸市 2022年9月5日
  • ニホンアカガエル4
    兵庫県神戸市 2022年9月5日
  • ニホンアカガエル5
    兵庫県西宮市 2022年7月26日
  • ニホンアカガエル6
    兵庫県西宮市 2022年7月26日
基礎情報
学名Rana japonica
英名 / 漢字Japanese brown frog / 日本赤蛙
大きさ頭胴長:雄34〜63mm、雌43〜67mm
分布・時期本州、四国、隠岐、大隅諸島に自然分布し、伊豆諸島に人為的に移入。一年中見られることもある。
生息環境平地〜低山の森林、湿地、田んぼ

特徴・形態

頭胴長:雄34〜63mm、雌43〜67mm。背面は褐色〜赤褐色、全体的に滑らかで突起物はほとんどなく、少数の黒い斑点が見られることがある。体に対して頭部は細く吻は尖っており、黒条が吻端から眼を通じて鼓膜を覆い、前肢の付け根の上側にかけて通る。眼の後方から伸びる背側線は明瞭で直線的だが、これは本種と酷似するヤマアカガエルと区別する点になる。ヤマアカガエルは本種に対してこれがやや湾曲している。

雄は繁殖期に盛んに鳴くが、鳴嚢を持たないため発生中も喉が膨らむことがない。

分布・観察時期・生息環境

本州(一部分布しない地域も)、四国、隠岐、大隅諸島に自然分布し、伊豆諸島に人為的に移入。以前は中国大陸に亜種が認められたが、現在は別種とされており、日本固有種。形態的な変異が多く、広く観ると東西の2系統もしくは3系統に分かれる可能性が指摘されている。
平地から低山までの森林、湿地、水田で見られる。

生態

繁殖期は主に1月〜5月の間で地域によって差があるが、本州で早いものは12月から始まり、雨など気候の変わり目に合わせて一斉に繁殖行動を開始し、直径1.3〜2mm程度の500〜3000個程産卵する。卵塊は冬の冷気や乾燥など、環境の影響を受けやすく、死滅してしまうこともある。冬期に繁殖した個体は産卵後再び冬眠に戻るが、冬眠していない個体が観察されることもある。

人との関わり

生息地は平地を好むため、宅地開発等の影響を受けやすく、近年は生息数を減少させている。

参考文献

  • 内山りゅう 前田憲男 沼田研児 関慎太郎 『決定版 日本の両生爬虫類』 平凡社 2007年2月1日 初版第5刷
  • 松橋利光  奥山風太郎 『山渓ハンディ図鑑9 増補改定 日本のカエル』 山と渓谷社 2015年6月25日
  • 松橋利光  『くらべてわかる カエル』 山と渓谷社 2021年8月5日
  • 川添宣広 『日本の両生類・爬虫類雨野外観察図鑑』 誠文堂新光社 2020年8月3日
  • 日本爬虫両生類学会 編 『新 日本両生爬虫類図鑑』 サンライズ出版 2022年1月20日 電子版第2版

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