生物図鑑

ヤマガラ

  • ヤマガラ
    撮影:兵庫県神戸市 2013年2月2日
  • ヤマガラ
    撮影:兵庫県西宮市 2013年1月5日
  • ヤマガラ
    撮影:兵庫県西宮市 2013年1月5日
  • ヤマガラ
    撮影:京都府京都市 2013年9月20日
  • ヤマガラ
    撮影:兵庫県西宮市 2013年3月9日
  • ヤマガラ
    撮影:兵庫県西宮市 2013年3月9日
  • ヤマガラ1
    兵庫県神戸市 2013年2月2日
  • ヤマガラ2
    兵庫県西宮市 2013年1月5日
  • ヤマガラ3
    兵庫県西宮市 2013年1月5日
  • ヤマガラ4
    京都府京都市 2013年9月20日
  • ヤマガラ5
    兵庫県西宮市 2013年3月9日
  • ヤマガラ6
    兵庫県西宮市 2013年3月9日
基礎情報
学名Sittiparus varius
大きさ全長14cm、翼開長22cm
分布・時期全国で留鳥、一年中
生息環境平地から山地の広葉樹林、樹木の多い公園や人家周辺など
食物昆虫や木の実など

特徴・形態

雌雄同色。頭部ははっきり2色に分かれ、額、頬から頸側までが黄白色。頭頂から後頸までは黒色だが、中央は線状に黄白色の筋が通る。腮から喉、上胸部まで黒く、直下に白色部分がある。胸以下は赤褐色で、下腹から下尾筒は淡色。背は上部が赤褐色。背下部から尾まで、また翼は青灰色。

分布・観察時期・生息環境

千島列島、日本、朝鮮半島、台湾に分布。国内では留鳥として全国の平地から山地の林に生息。特に常緑広葉樹林で多く見られる。秋から冬は平地にも降り、樹木の多い公園や人家周辺でも目にする機会は多い。

日本では現在7亜種に分かれ、亜種ヤマガラ P.v.varius は北海道から九州、五島列島に、亜種ナミエヤマガラ P.v.namiyei は利島・新島・神津島に、亜種オーストンヤマガラ P.v.owstoni は三宅島・御蔵島・八丈島に、亜種タネヤマガラ P.v.sunsunpi 、亜種ヤクシマヤマガラ P.v.yakushimensis は屋久島、亜種アマミヤマガラ P.v.amamii トカラ列島・奄美大島・徳之島に、亜種オリイヤマガラ P.v.olivaceus は石垣島・西表島にそれぞれ留鳥として分布。亜種オーストンヤマガラは他の亜種に見られる頭部の黄白色部分は赤褐色で、背面の青灰色部分にはやや緑色が加わる。その他の亜種は南方に生息する亜種ほど羽色が暗くなる傾向があるが、それぞれに大きな差異はない。
尚、2012年の環境省のレッドリストではオリイヤマガラが準絶滅危惧(NT)、ナミエヤマガラとオーストンヤマガラが絶滅危惧IB類(EN)に指定され、大東諸島に生息していた亜種ダイトウヤマガラ P.v.orii は既に絶滅(EX)している。

生態

樹上で昆虫や木の実などを食べる。秋から冬にかけては、木の実を樹皮の間や地中に貯蔵する習性がある。また樹上で、木の実を脚で枝に押しつけて嘴でつついたり、足の指で木の実を掴んで枝に叩きつけ、中身を取り出して食べるなど、独特で器用な採食行動を取る。冬期はシジュウカラやエナガなど、同じ環境に生息する鳥と混群になって採食する事が多い。繁殖は4〜6月頃で、樹洞にコケや樹皮を集めて営巣する。卵は5〜8個産む。抱卵は雌のみが行い、抱卵中の雌に雄が給餌を行う。つがいは通常一夫一妻。

参考文献

  • 樋口広芳他 『日本動物大百科(4)鳥類Ⅱ』 平凡社 1997年
  • 森岡弘之 編集 宇田川龍男 原著 『原色新鳥類検索図鑑』 北隆館 2003年 新版
  • 真木広造 『名前がわかる野鳥大図鑑』 永岡書店 2012年
  • 中川雄三 監修 『ひと目でわかる野鳥』 成美堂出版 2012年
  • 真木広造他 『日本の野鳥650』 平凡社 2014年
  • 叶内拓也他 『新版 日本の野鳥』 山と渓谷社 2014年
  • レッドデータブック・レッドリスト いきものログ 環境省自然環境局 生物多様性センター

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