野生生物との関わり

普段人口の多い都市で暮らす人にとってみれば、野生生物というのは思い出す事すら少ない存在かも知れません。ビルや多くの建物に囲まれ、電車などで通勤・通学している間も本や携帯電話を眺める日々の中では無理もありません。日本において私たちが食べているものも、人間に取ってより有益な生きものを囲い込んで、農耕と牧畜を行うことによって計画的に生産・管理され、生み出されたもので、自然に任せて育った生きものが狩猟・採集されて食卓に並ぶことは、魚類を除くとかなり限定的なものなるでしょう。

しかしながら、当然全てを管理できるわけではなく、野生の生きものは人間の意図に関わらず、微に入り細に入り人間社会に入り込み、嫌われる事もあれば、時には驚きと賞讃をもって迎えられることもあります。

衣食住のみならず野生の生きものが注目されるのはどんなときでしょうか。好意を持たれるものは登山者にとっての野鳥であり、釣り人に取っての魚であり、子供にとってのカブトムシやセミであったりします。逆に嫌われるものは家庭の台所を這いずり回るゴキブリであり、人の血を吸う蚊やダニであり、病気を運ぶネズミ、農耕作業者に取ってのイノシシやシカであったりします。


要不要に関わらずとも、例え名前が分からないままでも、人の目にとどまる限り生きものは様々な形で選別され、分類されて(新たな名前を命名されて)いきます。そして、人の営みによってその数を減らしたり、逆に増やしたりすることがあり、完全に無関係でいられることは決してないといえます。そんな彼らと私たちが出会うとき、一体何が起きるのでしょうか。実は何が起こっているのでしょうか。

ここでの目的は人間と野生生物との関係そのものや、関わりを通して、今何が起きているのかであったり、人間と野生生物がどんな状態でいるのか、それらを確認する作業を行いたいと考えています。

その一部は、一つの種について取材し、写真付きの記事として連載を行う予定です(第1回の掲載内容と時期は未定)。それ以外については端的に、食材として扱われている動植物、建材としての樹木、その他諸々の「利用の形」を掲載します。材料が整い次第順次コンテンツを増やす予定です。


食材としての野生生物

食料として品種改良されたものではなく、主に現在野生で自然繁殖することが確認されている動植物、菌類がどんな食材として利用されているかをここで紹介します。また品種改良されている種、それらとの雑種の疑いがあると思われているものも、野生での繁殖があると認められている場合はそれらを含むものとします。

陸生の動物や山菜など、魚類を除くこれらの天然の食材は食料品店に並ぶこともありますが、その土地その季節に収穫されるため、得られる機会と場所が少なく、飼育や栽培に適さない理由があることが多いです。味も旬に左右されることがあるのでその時期に当たれば絶品でも、そうでなければ失敗ということも少なくありません。

しかし以前ならば産地に行かなければ味わえなかったものも、ネット販売や輸送手段の多様化で家に居ながらも食べられる機会が増えました。これまでゲテモノと敬遠されていたものも、実は美味だったという経験もできるかもしれません。


現在8品掲載

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  • ウツボの唐揚げ

    和歌山県京田辺市の料亭で。冬期になるとかなり脂肪分や旨味が増し、それでいてしつこさがない、非常に美味しい魚になります。

  • クジラの竜田揚げ

    クジラで有名な和歌山県は太地町の定食屋で。クジラの味は牛などより濃厚で、「海のもの」という感じがあります。旬は冬期。

  • スズメの焼き鳥

    兵庫県西宮市の夜店で。スナズリを思わせるような弾力ある歯ごたえと凝縮した旨味が特徴。丸かぶりのため骨はあるものの、非常に美味です。

  • ナマズ柳川

    ナマズ柳川

    埼玉県吉川市の料亭で。ウナギほどの濃厚さや弾力はないものの、川魚としては味や肉質がしっかりしており、淡白でしつこさがないです。

  • シカの刺身

    三重県産。生レバーのような濃厚さと赤肉のしっかりした味が特徴。処理がよければ堅さも臭みもありません。

  • しし鍋

    三重県産。ハラミ部分。冬場は脂肪分が豊富。市販の普通の豚肉よりもむしろ臭みが少なく感じられ、あっさりしていました。

  • 生牡蠣

    京都府舞鶴市の海鮮市場で。粗塩とレモン汁をかけます。牡蠣独特の苦みを塩とレモンが打ち消して、目の覚めるような新鮮な味わいでした。

  • もみじの天ぷら

    大阪府箕面市の特産品。カエデの葉を1年以上塩漬けにし、後に塩抜きしたものを衣で揚げる。サツマイモスナックのような味わいも。

  • ウツボの唐揚げ

    和歌山県京田辺市の料亭で。冬期になるとかなり脂肪分や旨味が増し、それでいてしつこさがない、非常に美味しい魚になります。

  • クジラの竜田揚げ

    クジラで有名な和歌山県は太地町の定食屋で。クジラの味は牛などより濃厚で、「海のもの」という感じがあります。旬は冬期。

  • スズメの焼き鳥

    兵庫県西宮市の夜店で。スナズリを思わせるような弾力ある歯ごたえと凝縮した旨味が特徴。丸かぶりのため骨はあるものの、非常に美味です。

  • ナマズ柳川

    ナマズ柳川

    埼玉県吉川市の料亭で。ウナギほどの濃厚さや弾力はないものの、川魚としては味や肉質がしっかりしており、淡白でしつこさがないです。

  • シカの刺身

    三重県産。生レバーのような濃厚さと赤肉のしっかりした味が特徴。処理がよければ堅さも臭みもありません。

  • しし鍋

    三重県産。ハラミ部分。冬場は脂肪分が豊富。市販の普通の豚肉よりもむしろ臭みが少なく感じられ、あっさりしていました。

  • 生牡蠣

    京都府舞鶴市の海鮮市場で。粗塩とレモン汁をかけます。牡蠣独特の苦みを塩とレモンが打ち消して、目の覚めるような新鮮な味わいでした。

  • もみじの天ぷら

    大阪府箕面市の特産品。カエデの葉を1年以上塩漬けにし、後に塩抜きしたものを衣で揚げる。サツマイモスナックのような味わいも。