ツグミ
基礎情報 | |
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学名 | Turdus eunomus |
大きさ | 全長24cm、翼開長39cm |
分布・時期 | 日本全国で9〜5月 |
生息環境 | 平地から山地の林、農耕地、草地、河原など |
食物 | 木の実や草の実、昆虫やミミズなど |
特徴・形態
雌雄同色で頬、頭頂から後頸、背まで黒褐色。太い眉斑と腮から喉はクリーム色。胸から下部の側面は黒褐色だが羽縁が幅広く白色で、鱗模様のようになる。腹は中央部が白色。翼は栗色。嘴は暗褐色で基部が黄色。脚は暗褐色。これら各部の色彩には個体によって変異があることが多く、雌雄や年齢の見分けが困難。傾向として雄は雌よりも色彩のコントラストが強い。
分布・観察時期・生息環境
シベリア東部〜カムチャツカ半島で繁殖し、日本、中国南部などで越冬する。平地から山地の林、農耕地、草地、河原などで見られる。秋に群れで渡来しで山地で過ごすが、餌となる食物量の変化に伴って平地に分散していく。
生態
地上を跳ねるように歩き回り立ち止まって胸を張るという、特徴的な動作を繰り返す。食物は地上で草の実や昆虫の幼虫やミミズなども採食するほか、木の実も好んで食べる。
亜種は亜種ツグミT.n.eunomusと亜種ハチジョウツグミT.n.naumanniの2亜種に分けられる。ハチジョウツグミはツグミよりも淡色で黒みが少ない。頭頂から背、大雨覆いは灰褐色で、喉から胸、体側の羽縁は淡いレンガ色。ツグミは北緯60〜70°のシベリア北部からロシア極東で繁殖するのに対し、ハチジョウツグミはシベリアの北緯60〜65°で繁殖し、中国北東部で越冬し、日本で見られることは少ない。また、ハチジョウツグミの中でも色彩の濃いものから淡いものまであり、個体差が強い。
参考文献
- 樋口広芳他 『日本動物大百科(4)鳥類Ⅱ』 平凡社 1997年
- 森岡弘之 編集 宇田川龍男 原著 『原色新鳥類検索図鑑』 北隆館 2003年 新版
- 真木広造 『名前がわかる野鳥大図鑑』 永岡書店 2012年
- 中川雄三 監修 『ひと目でわかる野鳥』 成美堂出版 2012年
- 真木広造他 『日本の野鳥650』 平凡社 2014年
- 叶内拓也他 『新版 日本の野鳥』 山と渓谷社 2014年