生物図鑑

ヒヨドリ

  • ヒヨドリ
    撮影:兵庫県西宮市 2013年3月17日
  • ヒヨドリ
    撮影:兵庫県西宮市 2013年3月17日
  • ヒヨドリ
    撮影:兵庫県西宮市 2013年3月17日
  • ヒヨドリ
    撮影:兵庫県西宮市 2013年3月17日
  • ヒヨドリ
    撮影:兵庫県西宮市 2013年2月25日
  • ヒヨドリ
    撮影:兵庫県西宮市 2013年3月8日
  • ヒヨドリ1
    兵庫県西宮市 2013年3月17日
  • ヒヨドリ2
    兵庫県西宮市 2013年3月17日
  • ヒヨドリ3
    兵庫県西宮市 2013年3月17日
  • ヒヨドリ4
    兵庫県西宮市 2013年3月17日
  • ヒヨドリ5
    兵庫県西宮市 2013年2月25日
  • ヒヨドリ6
    兵庫県西宮市 2013年3月8日
基礎情報
学名Hypsipetes amaurotis
大きさ全長28cm、翼開長40cm
分布・時期日本全国で留鳥または漂鳥
生息環境平地から低山の林、農耕地、市街地
食物昆虫、クモ、小型の両生類、爬虫類、花蜜、木の実など様々

特徴・形態

雌雄同色で全体的に暗い灰色。額から後頸までの羽毛は細長くやや逆立っている。耳羽は茶褐色。胸から腹部中央までは灰色の地に白色の斑があり、下尾筒は羽縁が白く、鱗模様に見える。脇から上尾筒はやや褐色味を帯びる。翼、尾羽、脚はは黒褐色で嘴は黒い。

分布・観察時期・生息環境

日本、朝鮮半島、中国南東部、台湾、フィリピン北部などに分布。日本では全国で留鳥または漂鳥。北海道や北方、山地で繁殖したものは冬期に群れとなって暖地へ移動する。平地から低山の林、農耕地、市街地などで普通に見られ、近年では都市のビル街でも生息する。

生態

繁殖期には昆虫やクモ、小型の両生類や爬虫類などを捕らえるほか、木の実や花の蜜も好み、秋から冬は人家周辺でカキなどの庭木の果実をで食べに訪れる姿がよく見られる。農地では作物を食害することもあり、害鳥と見做されることもある。このように幅広い食性を示す分植物にとっては花粉の媒介者であり、種子の運搬者でもあり、生態系の中で果たす役割は大きい。
繁殖は5月から7月にかけて行われ、街路樹や庭木に椀状の巣を作り3〜5個の卵を産む。卵は13〜14日で孵化し、雛は通常10日程で巣立つ。
世界では14亜種、国内では8亜種が確認される。亜種ヒヨドリH.a.amaurotisは北海道から九州、亜種オガサワラヒヨドリH.a.squamicepsは小笠原諸島、亜種ハシブトヒヨドリH.a.magnirostrisは硫黄列島、亜種ダイトウヒヨドリH.a.borodinonisは大東諸島、亜種アマミヒヨドリH.a.ogawaeはトカラ列島と奄美諸島、亜種リュウキュウヒヨドリH.a.pryeriは沖縄諸島と宮古諸島、亜種イシガキヒヨドリH.a.stejnegeriは八重山諸島(与那国島を除く)に、亜種タイワンヒヨドリH.a.nagamichiiは与那国島にそれぞれ分布する。より南方に分布するものほど羽色は濃くなる傾向がある。

参考文献

  • 樋口広芳他 「日本動物大百科(4)鳥類Ⅱ』 平凡社 1997年
  • 森岡弘之 編集 宇田川龍男 原著 「原色新鳥類検索図鑑』 北隆館 2003年 新版
  • 真木広造 「名前がわかる野鳥大図鑑』 永岡書店 2012年
  • 中川雄三 監修 「ひと目でわかる野鳥』 成美堂出版 2012年
  • 真木広造他 「日本の野鳥650』 平凡社 2014年
  • 叶内拓也他 「新版 日本の野鳥』 山と渓谷社 2014年

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